ギャンブルで作った借金地獄を止めるロードマップ

【はじめに:何度も繰り返してしまうあなたへ】
「もう二度としないと誓ったのに、気づけばまたサンドにお金を入れている」
「借金を完済したはずなのに、空いた枠でまた借りてしまった」
この記事は、そんな自分に絶望し、何度も同じ過ちを繰り返しているあなたに向けて書きました。あなたがダメ人間だから繰り返すのではありません。そこには「脳のバグ」と「解決順序のミス」があるだけなのです。
1. 「金利18%」という名の止まらない出血
私が最初に手を出したのは、スマホ一つで、書類もなしで数十分で借りられる「スマートローン」でした。金利は上限の18%。
当時の私には、この「18%」という数字の恐ろしさが分かっていませんでした。
【表1:金利による返済総額の差】
| 借入額 | 金利 | 返済期間 | 毎月の返済額 | 利息総額 |
| 30万円 | 18% | 12ヶ月 | 27,504円 | 30,048円 |
| 30万円 | 3% | 12ヶ月 | 25,406円 | 4,872円 |
解説: 18%で借りると、1ヶ月分以上の返済額が「利息」として消えます。パチンコで負け、さらに座っているだけでお金が溶ける。この状態で勝とうとするのは、穴の空いたバケツで水を汲むより不可能です。
2. 自転車操業の末路と、一本化への決断
私は30万円を借りた後、すぐに「自転車操業」に陥りました。返済日の前夜、銀行口座の残高を見ては冷や汗をかき、その3万円を捻出するためにまた1万円を握りしめてホールへ向かう。そんな狂った生活が数年続きました。
私の転機は、思い切って銀行の低金利ローンで150万円を借り入れ、すべてを一本化したことでした。
転機と言っても、自転車操業が追い付かなくなっただけなんですけどねw
【グラフ1:返済シミュレーションの変化】
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一本化前: 消費者金融A(3万)+ クレカ(7万)= 計10万円
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一本化後: 銀行おまとめローン = 計2.5万円(ボーナス月は7.5万円)

「月々の支払いが半分になる」。この事実だけで、脳を支配していたパニックが静まり、冷静な判断ができるようになります。
3. あえて「10万円多く借りる」という戦略的余裕

ここが私の実体験の中で最も伝えたいポイントです。私は150万円を借りる際、返済に必要な額よりあえて10万円多めに借りました。
借金に追われている時、人は「1,000円」の重みに耐えられず、その1,000円を増やそうとしてパチンコに行きます。
しかし、手元に「絶対に手をつけてはいけないが、確かにある10万円」があることで、「今すぐ増やさなければ死ぬ」という強迫観念から解放されたのです。この10万円は「心の安定剤」でした。
4. 家族という「壁」。届いた分厚い書類

一本化の際、銀行から自宅に分厚い契約書類が届きました。契約規定などが書いた書類です。私は「車のローンの書き換えだ」などと必死に言い訳をしましたが、親のあの沈黙……。きっと気づいていたのだと思います。
依存症者は嘘のプロです。しかし、家族は「嘘を見抜くプロ」です。嘘をつき続けることは、借金を返すこと以上にエネルギーを使い、あなたを疲弊させます。
5. 債務整理・自己破産の前に、絶対に知るべきこと

「もう無理だ、自己破産しよう」と決める前に、これだけは覚えておいてください。
「借金をゼロにしても、脳が治っていなければ借金は必ず復活する」
YouTubeなどで債務整理の広告をよく目にしますが、あれは「お金の整理」であって「病気の治療」ではありません。
【図1:依存症の再発ループ】

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お金を整理(完済・整理)
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余裕ができる(脳の油断)
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刺激を求める(再発)
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前より大きな借金へ
王道の借金コースです。1人で悩んでいるとほぼ必ず上記のように前よりも大きな借金に追われることになり、もし家族が肩代わりしてくれてもまた借金を繰り返します。
ここまでくると自分が依存症であることを認め、返済と並行して治療も進めることを強く勧めます。
6. 自助グループで治療と返済を並行する

お金の問題を解決するために銀行へ行き、書類を整える。それは素晴らしい一歩です。しかし、それだけでは「依存症」という火種は消えていません。
ここからが、私が最も強調したい**「本当の解決策」**です。
自助グループの公式サイト
「合う・合わない」があっても大丈夫
自助グループにもそれぞれの特徴があります。明るい雰囲気のグループもあれば、静かに語り合うグループもあります。
もし一度参加して「自分には合わないかも」と思っても、諦めないでください。別の会場に行ってみたり、「もう少しおとなしめのグループを探している」と勇気を出して相談してみてください。
そこにいるのは、あなたと同じようにギャンブルの苦しみを乗り越えようとしている、勇敢で心の広い仲間たちです。あなたが感じた不安や思ったことをそのまま口にしても、誰も否定しません。その「ありのままを話すこと」が、依存症という孤独な病気を治す、最強の薬になるのです。
穴の空いたバケツを修理する

どれだけ低金利のローンを組んでも、どれだけ親に肩代わりしてもらっても、あなたの脳にある「バグ」が治っていなければ、それは穴の空いたバケツに水を注ぎ続けるのと同じです。
そのバケツを修理し、二度と借金を繰り返さない自分を作る場所。それが「自助グループ(GAなど)」です。
ネットの情報よりも、この記事よりも「生きた声」を聴け
正直に申し上げます。今あなたが読んでいるこの記事や、ネットに溢れる「借金解決マニュアル」を100回読むよりも、自助グループへ行き、一人の仲間の体験談を聴く方が、100倍の価値があります。
自助グループには、あなたと同じ地獄を通り、そこから這い上がってきた「借金のプロ」たちがいます。彼らは、専門家が言わない「本当の道筋」を知っています。
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「返済中、どうしても打ちたくなった夜をどう越えたか」
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「家族への信頼を、どうやって数年かけて取り戻したか」
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「お金があっても打たない、穏やかな心はどう作ったか」
こうした「生きた知恵」を共有し、治療と返済を並行することで、初めて「借金のない人生」が現実のものとなります。
「お金の整理がついた後、あなたを待っている穏やかな日常。私が手に入れた『新しい人生』の景色をのぞいてみてください。」
7. まとめ:今日を「返済の最初の一歩」にするために
借金問題の解決には、順序があります。
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現状を把握する: 利息18%の異常さに気づく。
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相談する: 銀行の一本化、あるいは信頼できる専門家へ。
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仲間を作る: 自助グループへ行き、一人で抱えない。
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自分を許す: 何度も繰り返した自分を責めず、「病気」として対処する。
借金は、あなたの人生を終わらせるものではありません。しかし、借金をギャンブルで返そうとすることは、あなたの人生を確実に終わらせます。
私は150万円を5年かけて返しました。月2.5万円、ボーナス5万円。地道な道のりでしたが、完済した瞬間の空の青さは一生忘れません。
次は、あなたの番です。
