【パチ禁1年】「もう一生行かない」と言い切れない、私の正直な心境

「パチ禁1年、おめでとうございます!」

卒業式に花束を送る男の子のイラスト

SNSや周りの知人から、そう声をかけていただくことが増えました。 借金150万円、大学中退、文字通りどん底にいた1年前の自分からすれば、今の生活は奇跡のようなものです。

「私の人生が崩壊した当時の詳しい経緯はこちらで書いています。」

体験談】パチンコで奨学金を使い込み単位も取れずに大学を中退した私の末路

しかし、正直に告白します。 1年経った今でも、私は「自分はもう大丈夫だ」とは微塵も思っていません。それどころか、心のどこかで常に**「一歩間違えれば、あの地獄に逆戻りする」という恐怖**を抱えて生きています。

今回は、パチ禁1年を達成した今だからこそ感じる「正直な心境」と、私がなぜこれほどまでに「怖さ」を大切にしているのかをお話しします。


1. 1年経っても「行きたい」という感覚は消えたのか?

空のドル箱のイラスト

結論から言うと、「どうしてもパチンコに行きたい」「あのハンドルを握りたくてたまらない」という強烈な衝動は、今の私にはありません。

かつては、仕事中も「どの台が空いているか」「昨日のデータはどうだったか」ばかりを考え、脳内は常にパチンコの演出で埋め尽くされていました。それに比べれば、今の頭の中は驚くほど静かです。

しかし、恐ろしいのは**「ふとした瞬間の隙間」**です。

仕事でひどく疲れた時、あるいは予期せぬ臨時収入があった時。脳の奥底にこびりついた「あの快感」が、一瞬だけ目を覚まそうとします。それは「行きたい」という明確な意志ではなく、「今なら少しだけ、日常を忘れられるんじゃないか?」という、甘く危険な囁きです。

私は、この「囁き」が一生消えないことを覚悟しています。


2. 日常に潜む「火種」を徹底的に排除する

消化をする人のイラスト

私は今、あるルールを自分に課しています。それは、**「ゲームセンターのメダルゲームコーナーにすら立ち寄らない」**ということです。

人から見れば「考えすぎだよ」と言われるかもしれません。しかし、依存症を経験した私にとって、それは「小さな火種」でしかありません。

  • ジャラジャラという音

  • デジタル画面の点滅

  • 「当たるかもしれない」という期待感

これらは、パチンコ店と全く同じ成分を持っています。たとえ賭けているのがお金ではなくメダルであっても、脳はあの「ドーパミン」を思い出してしまいます。一度火がついた脳を止めるのは、150万円の借金を背負うよりも難しいことを、私は身をもって知っています。

だからこそ、私は小さなキッカケすら自分に許しません。この「徹底した回避」こそが、私のパチ禁を支える唯一の防波堤なのです。


3. 「ギャンブラーだらけ」の職場環境で

予想屋のイラスト

私の職場には、毎日のようにパチンコや競馬、競艇の話に花を咲かせる同僚がたくさんいます。「昨日は5万勝った」「今月はもう給料がない」……そんな会話が日常茶飯事です。

幸いなことに、私の周りの人たちはしつこく誘ってきません。それは本当に恵まれていることだと思います。しかし、耳に入ってくる「熱い演出の話」を聞いていると、どうしても過去の記憶がフラッシュバックすることがあります。

以前の私なら、間違いなくその会話の中心にいたでしょう。 でも今の私は、それを聞き流しながら心の中でこう唱えています。 **「彼らが楽しんでいるのは『遊び』かもしれない。でも、私にとってそれは『毒』なのだ」**と。


4. 「一生付き合い続ける」という覚悟

スクワットをしている人のイラスト

最近、YouTubeでギャンブル依存症に関する動画をよく見ています。そこで衝撃を受けたのが、**「10年辞めていた人が、ふとしたきっかけで立ち寄ったパチンコで再発し、再び借金まみれになった」**というエピソードでした。

10年です。3650日もの間、ギャンブルを断ち切っていた人でさえ、たった一回の「魔が差した行動」で全てを失うのです。これを聞いて、私は確信しました。

ギャンブル依存症という病気は、インフルエンザのように薬を飲んで治るものではありません。**「一生付き合い続け、一生警戒し続けなければならない病」**なのです。

「1年辞めたから、もうコントロールできるだろう」 この慢心こそが、再発への最短ルートです。私は一生、自分を「いつ再発してもおかしくない」と戒め続けるつもりです。

「『一生の付き合い』と覚悟を決めた私が、実際に行っている対策のすべてをこちらにまとめました。」

【保存版】パチンコを辞める17の方法を徹底解説|元依存症が教える心理・行動・環境の対策


5. 「1秒でも早く」から「ゆったり」へ

足の遅い亀のイラスト

パチンコを辞めてから、時間の流れが変わりました。 支配されていた頃の私は、仕事が終われば1秒でも早く職場を飛び出さなければ損だと思っていました。その1秒が「1回転」に繋がるからです。

当時は、自分の行動すべてを「時給」で換算していました。 「ここで寄り道するのは3,000円の損だ」「この作業に時間をかけるのは無駄だ」……そんな風に、人生のすべての時間をパチンコを打つための「コスト」としてしか見ていませんでした。

しかし今は、あえてゆったり過ごすこと、あえて「無駄」だと思える時間を楽しむことを大切にしています。かつての自分が「損だ」と切り捨ててきた時間にこそ、本当の幸せがあるのだと気づき始めました。


6. お金を使わなくても幸せになれる

ロッキングチェアに座る人のイラスト(男性)

パチンコを辞めたからといって、その分を買い物や他の贅沢に使うこともしません。別の「依存」にスライドしてしまうのが怖いからです。

今の私は、お金を使わなくても十分に幸せを感じられます。 パチンコという「人生で最も高い壁」を一つ乗り越えたことで、世の中のほとんどの事柄のハードルが下がった感覚があります。「あの地獄に比べれば、今の悩みなんて大したことない」と思えることが、私にとって最大の資産です。

かつての自分が「無駄」だと思っていた、ただ椅子に座ってぼーっとしたり、ゆっくりお茶を飲んだりする時間。 誰かにとっては意味のない時間かもしれないけれど、パチンコに追われない。それだけで、今の私にとっては最高に意味があるんです。


結びに:共に歩む仲間へ

「前の自分に戻ってしまうのが怖い」 私は、この恐怖心をネガティブなものだとは思っていません。むしろ、この怖さを持っていることこそが、今の私を守る最強の盾だと思っています。

恐怖心は、私があの暗闇に戻らないように見張ってくれる「番犬」のような存在です。

パチンコを辞めたいと願う皆さん。 1年経った私から言えるのは、**「楽にはなるけれど、ゼロにはならない」**ということです。

でも、それでいいんです。 怖さを持ちながら、一歩ずつ進む。 カメのように歩みは遅くても、確実に「ギャンブルのない日」を積み重ねていく。

今日も私は、パチンコ屋の看板を横目に、真っ直ぐ家へ帰ります。 あの一見、苦い経験を最高の経験に変えるために。

投稿者 カメ吉@脱パチノート

運営者情報(このブログについて) 大学時代にパチンコに溺れ、奨学金を使い込み大学を中退。親を泣かせ、嘘を重ねるどん底の日々を経験しました。 その後、28歳で正社員として働き始めましたが、今度はボートレースにハマり、借金は最大300万円まで膨れ上がりました。何度も「もう辞める」と誓っては裏切るループを繰り返し、自分の意志だけではどうにもならない依存症の恐ろしさを身をもって知りました。 現在は、自分自身の経験と、YouTubeや書籍などで学んだ回復プログラムの知識を武器に、パチ禁・ノーギャンブルを継続中です。 【このブログで伝えたいこと】 私自身、かつては「忙しくすれば辞められる」と信じていました。しかし、学びを深める中で、依存症からの真の回復には「自助グループ」に代表されるような、孤独を埋めるコミュニティや正しい知識が不可欠であることを痛感しました。 このブログでは、300万円の借金から這い上がっている私のリアルな過程とともに、**「なぜ意志の力だけでは辞められないのか」「なぜ自助グループという考え方が最強の解決策なのか」**を、当事者の視点で紐解いていきます。 ギャンブルで苦しみ、誰にも言えない孤独を抱えている方が、一歩踏み出すためのきっかけになれば幸いです。

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